今回、私が起業してから1年間で目標を達成した方法についてご説明させていただきます。
これは仕組みとしては非常に簡単な事です。
やり方、考え方さえ間違わずに継続することができれば必ずうまくいくことでしょう。
1.導入
そもそもなぜ多くの人は「目標」を達成することができないのでしょうか?
それは普段掲げている「目標」が実は「願望」であることがほとんどだからです。
「目標」とは、「こうありたい!」「こうなりたい!」というものでありますが、「願望」は「こうなったらいいなあ。。。」「こうあれたらいいなあ。。。」というものです。
いかがでしょうか?
今、目標と思っていることは実は願望だったりしませんか?
次に願望ではなく目標であった場合になぜそれを達成することができないのでしょうか?
それは目標を達成するためのルートが見えてないことが多いからです。
目標を立てたらそのために行動をしていく必要がありますよね。
「何を」「いつまでに」「どのように行うか」という目標達成のためのルート、つまり「計画」がないので目標を達成することができないのです。
さらに、目標や計画があっても、それを達成する「仕組み」がないと行動し続けるのは難しいです。
それを実現するための武器が、本テーマのポイントであるPDCAノートです。
「PDCAを回す」という事を聞いたことがある方も多いのではないかと思います。
「P」は「PLAN」(計画)
「D」は「DO」(実行)
「C」は「CHECK」(評価)
「A」 は「ACTION」(改善)です。
そしてこれから説明するPDCAノートこそが確実かつ着実に自分を成長させ、最短距離で目標を達成するメソッドなのです。
2.PDCAノートの基礎
PDCAノートは目標を達成するための仕組み(フレームワークと呼びます)であるとお伝えしましたが、まずは目標を設定する必要があります。
なぜ目標を設定する必要があるのでしょうか?
目標を設定する本当の目的は、「今」のあなたの行動を変えるためにあると考えます。
「今」のあなたが「未来」のあなたなのです。目標を決めることで「今」何をするかが変わります。つまり、「今」を変える第一歩が「目標」をという目的地を掲げる事なのです。
目標は人を変化させることができます。「変化」=「成長」です。
目標を達成できない、夢をかなえられない人が多いのはなぜでしょうか?
答えはシンプルです。諦めが早いからです。
したい人1000人、始める人100人、続ける人1人という割合です。
逆に言えば諦めの悪さこそが目標達成には必要なのです。
エジソンの有名な言葉で「私は失敗したことがない。1万通りのうまくいかない方法を見つけたのです」という言葉があります。私はちょっとくじけそうになった時には、この言葉を思い出してチャレンジし続けるようにしています。
さて、せっかく掲げた目標なのになぜすぐに諦めてしまうのでしょうか?
それは掲げた目標が本当に達成したい目標でないことが考えられます。
最初にお伝えしたように願望である場合が多いです。
目標を達成するためには「感情」を動かす必要があります。
頭の中でこれをやらなければいけないと思っていても動けないのは心から動きたいと思っていないからです。
したがって、「行動したい」「早くやりたい」と感情の原動力が働くような「本当の目標」を持ちましょう!
そんな目標を達成するための3つの条件をご紹介します。
① 見える
② 計画とステップがある
③ 感情という行動のエンジンをコントロールする
① 「見える」
まず、「見える」とはその目標を達成したらどう変わるのかがはっきり見えている目標であることを言います。自分自身で達成したかどうか明確に判断できる目標となっているか、
つまり、「ビジョン」がしっかりと見えているかという事です。
目標は、このビジョンを現実にする手段なのです。
ビジョンを描けていて、それを実現したいと心から実感することができれば目標を達成する確率は大幅に上がります。
では、このビジョンをどのようにして「見える化」するのでしょうか?
それは、今、目の前のやりたいことから考えるのではなく、例えば「こんな人生を送りたい」などとあり方から考えてみる事です。「こうあるべき」ではなく「こうありたい」と感情が動くことを考えてみましょう。
もう1つ「見える化」のために必要なのが期限です。
例えば、(1)テストで100点をとる、(2)英語のテストで100点をとる、(3)1か月後の英語のテストで100点をとる。どれが達成できそうですか?
(3)ではないでしょうか。
つまり、期限を決めることで今どう行動するべきかが見えてきます。時間の制約ができ効率・集中力が高まります。また、自己成長のスピードを自分で決めることができるのです。
② 計画とステップがある
ビジョンがあり目標と期限があれば次に必要なのは、達成するための計画とステップを作ることです。
計画の立て方については「GPS」というフレームワークを使います。
「G」は「GOAL」(目標)
「P」は「POINT」(目標達成のポイント)
「S」は「STEP」(目標達成のための手順)
1つの「G」ゴールにフォーカスすることです。これがなければあれもこれもやってしまい、なかなかゴールにたどり着けなかったり、ゴールを見失ったりします。
そして、目標達成のための3つの「P」ポイントをあげ、どんな手順で実現するかの3つの「S」ステップを決めるのです。
このGPSを決めたら次に計画を達成するためにどのくらいの期間が必要なのかという時間軸を加えることで計画は本物になります。
この期間を定めるときに非常に重要なことが「細かい締め切り」を作ることです。
例えば1年間かけて達成する目標を立てた場合、3カ月ごと、1ヶ月ごと、1週間ごと、それぞれこうなっている(これを達成している)という締め切りを作るのです。
人間の脳は締め切りを意識できなければ行動を起こしにくいと科学的にも証明されています。
昔、夏休みの宿題を新学期の始まる直前にまとめてやって終わらせたという経験はありませんか?
あれは新学期までに終わらせなければいけないという締め切りがあるので、行動できるのです。もし、期限がなかったらやってない人も多かったかもしれませんね。
では、実際に行動に移すためのポイントを紹介します。
(1) 何をすればいいか明確であること
(2) それが簡単、確実に実行できること(3) 絶対に失敗しないこと
最初は誰でも超えられそうな低いハードルでスタートする必要があります。
人間の脳は現状維持を好み、急激な変化を嫌うからです。したがって「小さな変化」を少しずつ起こす必要があります。
何をやっていいか分からないとやらなくなりますよね?
簡単に実行できないと面倒くさくなりますよね?
失敗すると嫌になりますよね?
小さな一歩を踏み出すことで既に目標達成に向けて行動してしまっているという状態にしてしまうのです。
➂感情という行動のエンジンをコントロールする
目標達成のための3つめの条件は感情という行動のエンジンをコントロールすることです。
これはメンタル面を良い状態にするという事です。
そのために重要なものとして意志の力と呼ばれる「ウィルパワー」というものがあげられます。
ウィルパワーは難しいことに取り組んだり、悩んだり、意思決定を繰り返すたびに脳が疲労し、消耗していきます。
「今日のランチは何にしようかな?」
これだけでもウィルパワーは消耗します。
したがって夕方以降はウィルパワーが減るだけ減ってパフォーマンスは著しく低下しています。
ウィルパワーを回復させるのは睡眠です。起きた直後がウィルパワーが回復している状態です。
しっかりと睡眠をとって、起きてから早い時間に大事なことを行うことを心がけましょう。やらなくても困らないことは省エネにして、やるべきことにフォーカスしましょう。
そしてなるべく意思決定の機会を減らしましょう。意思決定の機会を減らすのに最も有効なのはルーチン化することです。ルーチン化して行動すると意思決定の必要がありません。
これまでお伝えしてきたことを踏まえると目標達成のために必要なことはPDCAサイクルを回すだけです。
実際にはG-PDCAサイクルを回していきます。
この「G」は「GOAL」です。
G-PDCAサイクルは次の3つのステップに従って回していきます。
① ビジョンを実現する目標を決める➡「SMART」フレームワークを使う
② 目標実現のための計画を立てる➡「GPS」フレームワークを使う
③ 毎日フレームに沿って行動し振り返り改善していく➡「デイリー目標達成PDCAノートとウィークリーレビュー」を使う
ここでは①についての、目標を設定するためのフレームワークをご紹介します。
(②と➂については次章で記載します)
「SMART」です。
「S」は「SPECIFIC」(具体的であること)
「M」は「MEASURABLE」(測定可能であること)
「A」は「ACHIEVABLE」(達成可能であること)
「R」は「RELEVANT」(関連性があること)
「T」は「TIME-BOUND」(期限があること)
(1) SPECIFIC(具体的であること)
例えば、「いい暮らしをすること」を目標にしたとします。
これでは抽象的過ぎて判断基準が曖昧です。したがって「いい暮らし」を具体的にする必要があります。
「1週間に1回は家族で10万円分の食事をしに行くこと」などと具体化するのです。
(2) MEASURABLE(測定可能であること)
これは数値目標である必要があります。数字にできそうに無いことでも必ず数字に変換します。
例えば「妻を怒らせないようにする」という目標の場合、自分の行動ではなく相手の状態がゴールとなってしまうので自分ではコントロールができません。
したがって、自分の行動として何をするかを意識して考えます。
例えば「妻のしてくれた事に対して必ずありがとうと伝える」というように変換します。「必ず」という事で回数を測ることができます。
(3) ACHIEVABLE(達成可能であること)
目標を高く掲げることは必要ですが、現実的に達成可能な目標が必要です。
(4) RELEVANT(関連性があること)
自分に関係がある、自分事である必要があります。
これはイメージが湧くかどうか、そしてそのイメージに感情が動くかどうかで判断することができます。
(5) TIME-BOUND(期限があること)
ゴールまでの途中に小さな目標を置くようにします。
例えば、1週間で500ページある本を読もうと決めたとき、今日は50ページまで読もう、明日は120ページまで読もうなどと設定するのです。
目標を設定してみたらその目標が「SMART」になっているか確認してみてください。